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メイキング おぶ 壁画
まずは下地を塗らねヴぁ!ということで
ペンキ屋さんのお友達がいるアランにくっついて、
いろいろ道具を揃えに行きました。
広くてきれいなお店で、しかも店内に飼い犬が居ました。
柔軟でいいなあ。
アランがペンキのノウハウをしっているということで、
夫や経営者やその子分がお着替えして
ペンキの下地塗り。
自分はこのとき風邪気味だったので
そうそうに退散しました。
みんな楽しそうでした。
後日乾燥した壁に、チョークで下書きをしました。
基本的に一人で作業していたら、
大工の棟梁ピーターさんが来て、
今日は暑いからこれを飲んでねとオレンジジュースをくれました。
すき。
下書きの後はペンキ塗りです。
ペンキ缶が大きくて使いづらかったので、
テイクアウェイ用のボックスをパレット代わりにしました。
面積が大きい黒から塗っていきました。
黒はかっこよさの象徴だと思っておるので、
かなり魂を込めました。
絵から着物の流れを読んで、生地にそうように塗りました。
主線が無いので「のっぺらぼう」のようです。
壁面がでこぼこしているので、思うようにまっすぐ塗れませんでした。
そこでマスキングテープを使うことにしました。
マスキングテープは夫に頼んで、自分はほかのところを塗り塗りしました。
なにしろ二日間しか時間がなかったので
あばあばしどうしでした。
お店のある通りは夜になると、ご飯を食べにくる人がガンガン増えるそうです。
作業中も結構な方と目があいました。
もう少し時間があれば入り口の壁面にも
いろいろ描きたかったのですが…。
ちょっと残念でした。
元の絵にはない、白と薄桃色のぼんやりしたところは、
自分が勝手に足したものです。
お客さんが入った時、元の絵だけでは
全面に黒すぎるし、
一部のお客さんしか気が付かないと感じて
視線の落ちどころとしてプラスすることにしたのです。
月明かりにボンヤリ桜の花びらに染まった地面が浮かび上がる、というイメージを持ちながら
刷毛でシュッシュカしました。
あの空間として必要だったと思います。
元の絵に足りないと思ったわけではないのです。
よもやまさかそんなおこがましいこと考えませんぜ…
だいたいペンキが終わったら、サインペンで主線を描きました。
その後細かいところに、ペンキを二度塗りしていきました。
大きな絵なのと、タイムリミットがあったのとで、
作業忘れが無いように空きスペースにチョークでメモを取ってました。
ピーターが「これなあに?」って聞くので「メモですぜ親方」と言ったら
「キミの字は素敵だね」って言われてとっても照れました。
こんな汚い字なのに…!!でへへ
これもサインペンで描きました。
ちょっとスペースに対して字が小さくなってしまいました。
大体一日14時間くらいを2日間、
計28時間くらいかかりました。
難しかったのは壁面のデコボコに対して、
直線を出したいときの表現でした。
最後まで細かく調整したので、自分でも満足の出来です。
なるべく多くのタスマニアの方々が
喜んでくれますように。
2012.11