10月末から、11月9日くらいまで
(まっしゅの)夫が友人と日本食店を出したいとかなんとかで、
オーストラリアはタスマニア州のホバートに行ってきました。
タスマニアの人は「どんだけだ!」と声を上げたくなるくらい、
優しい人たちだらけでした。すきすきだいすき。
あとトイレがどこも綺麗。マナーもいいし。
田舎っていいな。人間が美しいな。
タスマニアの方々は健康志向らしく、日本食、
とくにSUSHI(といっても巻き寿司が中心)がただいま大流行。
日本食レストランは街でもしょっちゅう、
それこそコンビニくらい頻繁に多く見かけましたが、
ほとんどが中国人、韓国人の方々で営まれてました。
そんなタスマニアに
今年の末にオープンするという寿司&おにぎり屋
「雅―MIYABI―」さん。
従業員は日本人!作るのも日本人!
っていうのはタスマニアでは非常に珍しいらしいです。
その内装工事を見学したところ
あんまりおもしろくなかったので、
天才なまっしゅはグイグイ口を出しました。
「キッチンとフロアの間の壁に、円窓をあけましょうぜ?」
源光庵の悟りの窓よろしくマンマルの窓を、提案しました。
縁は白と赤で塗ってもらう。
日本の国旗を意識した色指定です。
壁が煉瓦でできているので技術面が心配でしたが、棟梁に伺ってもらったところ、
「なんでもできるよ」
と即答。チョウカコイイ。
タスマニアの職人さんはとてもまじめで、ユーモアがあって、フレンドリーでした。
タスマニアの建築に対しての法律はとても厳しかったのですが、
臨機応変に対応してくれました。
壁紙の色も決めていなかったようなので、
どうせなら何か描きたいと思いました。
ちょうどそこで、現地でお世話になった親日家、
タスマニア人のアラン君(右)の趣味が発覚しました。
なんとアランは浮世絵が好きだったのでした。
しかも、自分も大好きな「月岡芳年」氏の作品が好きだと。
さらに、ぜひ芳年氏の絵で刺青を掘りたいと。
日本にいい堀り師はいないかと。
なんともディープな浮世絵愛好家!
さっそく彼の蔵書を借りて(日本で買ったらしい)絵柄を選びました。
アランは僧侶が好きだそうですが、
ワカゾウのテーマは粋。
伊達男(すぎて捕まったほど)な侍の深見自休氏を選びました。
アランはペンキ屋さんということで、
色指定をしてペンキを揃えてもらいました。
それからゴールドコーストへ行くまで丸二日間で書き上げたのがこちら。
さらにアップは
先に色を塗り、主線はサインペンで描きました。
メイキングはこちら
日本人の自分が、魂のこもった浮世絵を、魂を込めて描きました。
少しでもタスマニアの人が日本の文化に興味を持ったり
寿司は巻きずしだけじゃないってことを知ってくれたりしたら
嬉しいなと願いを込めました。
タスマニアにご旅行の際は、ぜひ一度MIYABIさんへお立ち寄りください。
今回浮世絵を模写させていただいて、改めてその美しさに傾倒しました。
帰国後は横浜美術館で開催されていた
「はじまりは国芳」
太田記念美術館で開催されていた
「没後120年記念 月岡芳年」 に行き、
その筆の細かさと大胆さと粋な色彩にどっぷり浸かりました。
本当にいい経験ができてよかったです。
MIYABIさんありがとうございました。